そもそも動画マーケティングとは、どのような施策か？

そもそも動画マーケティングとは、映像コンテンツをインターネット上にアップロードして、動画視聴者に対して特定の商品・サービスへの興味・関心を高めることを目的としたマーケティング手法の一つです。さらに、動画というコンテンツを通じて企業そのものへ関心を持ってもらう「ブランディング効果」を期待した活用方法もあり、知名度やロイヤルティの向上を図るといったブランド戦略の手法の１つにもなってきています。

また、動画マーケティングにはその特徴から購買意欲を促進させる効果や、有効なコンバージョン率をアップさせるといった効果も期待できます。

動画マーケティングが注目される理由

動画マーケティングが様々な企業や個人事業主の方に注目されている理由の一つとして、動画コンテンツのシェア数・アクセス数が増加していることが挙げられます。アクセス数が増加することで、広告やCMを目にする視聴者も増加し、より企業や商品・サービスへの興味関心が増加することにも繋がります。

さらに、動画コンテンツを世界へ発信するためのプラットフォームが増えたことも注目される理由です。代表的なものとして、YouTube・Twitter・Instagram・Facebookなどが挙げられますが、Web上のメディア全般において動画広告が一般的になっていることが大きいと言えるでしょう。

動画の制作・配信は制作会社に依頼する他、専用のソフトを使用して自社制作も可能になってきています。このように、動画コンテンツを配信する敷居が低くなっていることで、配信する側の注目度はより高まる傾向にあります。また、高品質な動画コンテンツの制作自体が、より手軽なものになっていることも動画マーケティングが注目されている理由です。動画マーケティングが注目され始めたことで、動画制作に力を入れる企業も増加し始めました。そのため、これまで動画を制作したことがない企業や個人の方でも、制作を依頼するだけで費用対効果の高い動画を作れるようになっています。

このような背景を受けて、動画市場は拡大を続けています。サイバーエージェントが発表した動画広告の市場調査によると、2018年の動画広告市場は、1,843億円（昨年対比134％）とされています。また、2020年には2,900億円に達すると言われており、スマートフォン動画を中心に、マーケティング領域における動画の存在感はますますの高まりが予想されています。

動画が持つ「５つの優位性」

マーケティングに活用する動画は、バナーを始めとする静止画と比べて、多くのメリットが存在します。代表的なメリットを挙げると、次の５つがあります。

メリット①　広告の認知度が高い

まず一つ目のメリットは、認知を高められる点です。例えばバナー広告と比べた場合、動画広告はより高い認知を獲得することができます。動画は文字情報と比べた際に、5000倍の情報量を伝えられるというデータもあり、より短時間で多くの情報を伝えるためにも有効なフォーマットであると言えます。

メリット②　サイトの訪問率が上がりやすい

Googleの検索アルゴリズムが日々アップデートされていく中、近年は、Webサイトに動画が設置されていることがプラスに働くことが明らかになっています。これは「動画SEO」と呼ばれる分野が生まれていることからわかるように、動画を活用することがWebサイトの訪問率アップに有利に働くようになってきているのです。

もちろん、各社が動画を活用するようになっている今、動画を活用するだけで大きな集客につながるとは言えません。しかし、YouTubeなどを活用し、Webサイトへの流入経路を増やしたり、コンテンツの拡散力を向上させたりすることは、自社サービスの認知拡大やブランディング力アップにも寄与するはずです。

メリット③　内容を記憶してもらいやすい

一般的に、動画は３つの要素から成り立っています。1つは「映像」で、残りの２つは「文字情報」と「音声」です。文字情報はテロップなどのことを指し、音声はナレーションやBGMなどのことを指します。これらの情報を組み合わせて情報を伝達できるため、通常の静止画よりも内容を記憶にとどめてもらいやすいと言えます。

メリット④　ブランドの好感度が上がりやすい

昨今、ブランド好感度を高めることを目的として動画プロモーションを行う企業が増えてきています。いわゆる「ブランドリフト」の向上策として、動画活用が定着してきているのです。かつて、商品やブランドの世界観やメッセージを伝えるためには、テレビCMや交通広告の活用が一般的でした。しかし、Web媒体を活用した動画マーケティングが存在感を高めている今、デジタル領域においても、ブランドリフト向上策の一環としての動画活用が一般化してきています。

メリット⑤　コンバージョンに繋がりやすい

動画を活用することで、Webサイトのコンバージョン率がアップした、という調査結果も発表されています。米・マーケティング会社のEYEVIEW LLC.が行った調査によると、静止画と動画を比べたABテストを行った際に、動画を置いたページでは31%のコンバージョン率が向上したとされています。

>>参考：Increase Online Conversion Through Video


このように、動画のマーケティング活用には様々なメリットがあり、そのメリットは今後も拡大傾向にあるとされています。

5G時代には動画マーケティングが一層加速する

動画マーケティングが加速する背景として見逃してはならないトピックが、５Gの普及です。これまで、フリーWi-Fiや通信インフラの性能が向上したことで、動画視聴にかかる通信スピードは安定性を増していきました。多くの方が気軽に動画を視聴できるようになったことで、動画マーケティングを活用しやすい環境が整ってきたと言えます。

そして、通信大手各社は、2020年には5G通信の商用化を計画しています。
>>参考：2020年に始まる超高速「5G」は生活を一変させるか

5Gとは「第5世代移動通信システム」のことを指し、その通信速度は4Gの約100倍にも及ぶとされています。通信インフラの発展は、消費者の生活にも大きな変化をもたらし、消費者の変化に合わせて企業のマーケティングにも様々なインパクトを与えることでしょう。

このような環境の変化を受けて、動画マーケティングは更なる加速が見込まれているのです。

まとめ

動画マーケティングは文章や静止画を活用したマーケティング施策よりもユーザーへ提供できる情報量や訴求力が高いため、まずはコンテンツである『動画』をしっかり企画・制作しなくてはなりません。そうした技術やノウハウが自社内にない場合には、数多く登場している代行サービスから自社に合ったサービスを見つけ依頼することも１つの手段です。

まだ動画マーケティングを行っていない方は、是非、訴求力の高い動画を活用したマーケティング施策を取り入れてみてはいかがでしょうか。