アフィリエイト広告とは何だ？　成果報酬型広告を知ろう。

では、そもそもアフィリエイト広告とは何か、また広告出稿にあたりどのようなメリット・デメリットがあるのかといった基本的な内容をご説明致します。

アフィリエイト広告の定義

アフィリエイト広告は、純広告やバナー広告などの広告掲載枠を購入して広告を露出することで費用が発生するタイプの広告とも、リスティング広告のように広告がクリックされた数によって費用が発生するタイプの広告とも違い、配信した広告からコンバージョン（商品購入やサービス利用、会員登録、資料請求などあらかじめ設定した「ゴール」）に至った場合のみ費用が発生する、「成果報酬型広告」のことを指します。

アフィリエイト広告の仕組みを知る。-導入の手順-

アフィエイト広告はその仕組みも特徴的です。アフィリエイト広告は、通常 ASP（Affiliate Service Provider）という広告掲載契約の代理サービスを使用して出稿されます。複数あるアフィリエイトサイトやアフィリエイタ―ひとつひとつと直接契約を交わして広告出稿を行うことも可能ですが、まとめて複数の媒体に広告を出すことを考えるとこれでは大変な手間が掛かってしまいます。そこで、このASPというサービスに対し広告出稿の依頼を出すことで複数の媒体に一度に簡単に広告出稿を行うことができるようになります。
同様に媒体側としては、広告主（広告出稿を行う企業）と直接契約交渉を行うことも可能ですが、広告運用や管理の面、契約交渉の面で手間が大きく掛かってしまいます。そのため、アフィリエイト広告の掲載を希望している媒体側（アフィリエイトサイト、アフィリエイターなど）は ASP に登録し、広告主との契約や広告の運用・管理を代行してもらっています。

さて、アフィリエイト広告の仕組みにはもう１つ大きな特徴があります。それは、媒体側が掲載したい広告を選べるということです。アフィリエイト広告は、媒体側であるアフィリエイターがASPに出稿されている広告のなかから掲載を行いたい広告を選び、掲載契約が行われた場合のみ出稿が実現します。そのため、広告主はアフィリエイターに選ばれるような成果（広告が目的としているゴールで、費用が発生する条件）地点の設定と報酬設定を行わなくてはなりません。万が一にもアフィリエイターに選ばれにくい条件の広告出稿をおこなってしまうと、どのアフィリエイターにも選ばれず、広告露出自体が行われないといった可能性もあります。この場合注意したいのは、ASPの利用料はアフィリエイターへの報酬とは別途で掛かるという点です。多くの場合、ASPに広告出稿を行って広告を掲載してくれる媒体を探しているだけでASPの利用料が掛かってくる為、アフィリエイターに選ばれにくい広告を出稿しても無駄な費用ばかり掛かってしまう事になりかねません。
出稿の際は、成果地点（報酬発生条件）や報酬額などの設計を事前にしっかり考えておく必要があります。

※ASP (＝Affiliate Service Provider)…アフィリエイト広告を掲載する媒体を束ねており、媒体と広告主との間に入ることで媒体と広告主の掲載契約を代理でまとめて行うサービス。

アフィリエイト広告におけるメリット・デメリットは？

では、アフィリエイト広告を出稿すると、どのようなメリット・デメリットがあるのでしょうか。

アフィリエイト広告導入のメリット

アフィリエイト広告は、前述の通り広告掲載をして広告の露出を行っただけでは費用が発生しません。あらかじめ設定した「成果」が発生した場合のみ費用を支払えばよいため、無駄な広告費を払う必要がなく済みます。そのため、アフィリエイト広告は費用対効果の高い広告手段であるといえます。
また、成果報酬型広告であるアフィリエイト広告はCPA（＝コンバージョン1件あたりに掛かった広告費用）を自由に設定できるため、低予算でもはじめることができる点もメリットです。

アフィリエイト広告導入のデメリット

また、前述の通りアフィリエイト広告は媒体側（アフィリエイトサイト、アフィリエイター）によって、ASPに出稿した広告が選ばれなくては掲載が行われません。更に、掲載がされたとしてもあらかじめ設定した「成果」が発生しない可能性もあります。
これらの場合、どちらも成果が発生していないため報酬額＝広告費用は掛かりませんが、ASPを利用しているためASPの利用費用だけは掛かることになります。そのため、アフィリエイターに選ばれて成果が発生しないと、成果がでていないのにASP利用料金分だけ費用が発生してしまうといったことが懸念されます。

アフィリエイト広告を成功させるために注意するべきことは？

メリットとデメリットを踏まえ、最後にどのように取り組めばアフィリエイト広告の効果が発揮され成功するのか、ということをお伝え致します。

媒体側に選ばれるための設計

まず、アフィリエイト広告で成果を上げる為には、媒体側に選ばれるような広告を出稿するために、設定する成果地点と報酬額の設計を事前にしっかり行うことが重要です。また、ASPによって保有している媒体ネットワークに違いがあるため、自社が広告出稿を行う際に最も成果が上がりそうなカテゴリの媒体に強いASPを選ぶことも重要になってきます。例えば、個人のブログに広告をだすのかショッピングサイトやポイントサイトに出すのかによっても違いがでてくるため、広告の具体的なターゲット設定とそれに訴求し成果が得られそうな媒体を多く集めたASPを選ぶことが重要です。

CVRを高めるための細かい運用

いくら成果報酬型だからといって、放置しているだけでは成果はあがりません。アフィリエイト広告の成功に重要な事として、どの媒体から成果が発生しているのかという管理や、どのLPからのCVRが高いか、離脱率・滞在時間はどうなのかなど分析を行い、細かくABテストを行っていくが必要です。

ただ、このように細かい分析を行うとなると時間とリソースが必要です。WEBの解析に詳しい人材が社内にいるのか、いなければ採用をするのか。または、運用効率化ツールなどの導入も合わせて検討しましょう。例えば、運用効率化ツールですと、以下のようなサービスなどがあります。

●アフィリエイト広告に特価した分析・CVR向上ツール「Robee(ロビー)」(提供：株式会社Macbee Planet)

また、もし、自社で運用する人材がいないという事であれば、アフィエイト広告の運用を得意としている代理店へ相談してみるのがよいでしょう。

終わりに：更に成長を続けるアフィリエイト広告市場

アフィエイト市場は2013年から振り返っても、毎年10％以上の成長を続け、リスティング広告市場に次ぐ市場規模です。

ある調査機関の調査結果による、2016年に2,000億を超えた市場規模が、2021年のは4,000億に到達するという見立ても発表されています。

昔流行った手法というイメージを持たれる方もいるかもしれませんが、実はまだまだ伸びており、今まさに再注目されている手法なのです。