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年末年始も動き続けたEC業界再編 - 
買収・資金調達から占う2016年の展望

記事チラ見せ

●はじめに

既に年が明けてから1ヶ月が経とうとしているが、この年末年始のEC業界の動きについてまとめてみたい。EC業界ではいくつかの買収・統合、そして資金調達のニュースが流れてきた。この手の再編は水面下で数ヶ月程度の調整が行われるのが通常で、年内や期内に資金の動きを行うことが一つの目安となるので、この時期のリリースが多いという側面もある。今回はこれらの買収と資金調達の狙いを見ていきたい。

●GILT
高級百貨店「Saks Fifth Avenue(サックス・フィフス・アベニュー)」や「Lord & Taylor(ロード&テイラー)」を展開するカナダの老舗デパートチェーングループHudson’s Bay Company(以下HBC)は、フラッシュセールサイト大手の「GILT(ギルト)」のGilt Groupe Holdingsを2億5000万ドル(約300億円)で買収すると1月7日に発表した。

GILTは毎日21時から限定78時間でブランド品を最大70%オフで販売するセールサイトで、2007年にサービスを開始。日本にも2009年に進出し、現在は全世界で900万、日本国内だけでも200万人を超える会員に利用されている。

GILTはファッションアイテムやインテリア雑貨の過剰在庫をアウトレット価格で販売することで急成長し、2011年には10億ドル(約1200億円)もの企業価値が付けられた。しかし小売企業が自社でアウトレット事業を行なうようになり、次第に業績が悪化。今回はピーク時の4分の1の価格での買収となった。

記事でご紹介していること

  • はじめに
  • GILT
  • Cloud Robot
  • ショップチャンネル
  • その他の資金調達
  • 買収・資金調達から占う2016年の展望
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