注目を集めているChatGPTですが、VPNを導入すれば安全・快適にプライバシーを保護しながら利用できます。また、VPNを使えばChatGPTへのアクセス制限の回避も可能です。
今回の記事ではVPNが必要な理由や、ChatGPTのアクセス制限についてわかりやすくまとめました。くわえて、ChatGPTにアクセスするのにおすすめのVPNプロバイダを5つ紹介します。
本記事を読めば、プライバシーを保護してより安全にChatGPTを使うことが可能です。VPNを導入して、セキュアな環境で快適にChatGPTを活用しましょう。
ChatGPTを安全に利用できるVPNとは?
VPN(Virtual Private Network)とは、日本語で仮想専用線を意味します。トンネリング・カプセル化・暗号化・認証の4つ技術で、情報漏えい防止とプライバシー保護をする仕組みがVPNです。
VPNを導入して実現できることは、以下の通りです。
テレワークの拡大に伴い、セキュリティ向上の観点からVPNは注目を集めています。また、アクセス制限のある国において、規制を回避して自由なインターネット空間にアクセスするために利用されます。
ChatGPTの利用にVPNが必要な3つの理由とは?
ChatGPTの利用にVPNが必要とされる3つの理由について解説します。
必要とされる理由を知って、自分に当てはまるならVPNの利用を検討しましょう。
VPNでプライバシーを守りたい
VPNを利用すると、プライバシー保護に役立ちます。
インターネットの利用は、IPアドレス・閲覧履歴・アクセス時間・現在地などが記録されていて匿名ではありません。ChatGPTを利用するときにも、IPアドレスやアクセス時間などが記録されておりアカウントと紐付けられます。
IPアドレスが判明すれば、利用しているプロバイダや通信回線がわかります。そして、プロバイダに情報開示請求をすれば、名前・住所・メールアドレス・SIMカード識別番号などを手に入れることが可能です。
しかし、VPN接続すればVPNサーバーのIPアドレスとなりプライバシーを完全に保護できます。IPアドレスを記録されずにChatGPTを利用したいなら、VPNの導入は必要不可欠です。
ChatGPTが制限されている国から利用したい
たとえば、中国ではChatGPTへのアクセスを制限しています。しかし、VPNによって中国以外のVPNサーバーを経由するとChatGPTへの接続が可能です。
また、ChatGPTはロシア・イラン・アフリカの一部の国からアカウント登録ができません。該当する国からアカウント登録するには、VPN接続が必要となります。
アクセス制限の回避はChatGPTだけでなく、動画配信サービスの視聴にも役立ちます。動画配信サービスの多くは、提供されている国以外からのアクセスを制限しています。
海外から日本の動画配信サービス、もしくは日本国内から海外の動画配信サービスの視聴ができないケースは多いです。しかし、動画配信サービスが提供されている国のVPNサーバーを経由すれば簡単に動画を楽しめます。
ChatGPTがブロックされている学校からアクセスしたい
校内からChatGPTへのアクセス制限がされていても、VPNを利用すれば接続できます。
ChatGPTはさまざまな議論がされており、一部の学校ではアクセス制限する動きもあります。しかし、ChatGPTは使い方を間違えなければ、学習をサポートするとても優秀なツールです。
VPNを利用して、自由にChatGPTへアクセスしましょう。
VPNが必要かも?ChatGPTの国ごとの制限事情
ChatGPTが登場したのは2022年11月ですが、すでに禁止に動き始めている国もあります。本記事では、それぞれの国の事情についてまとめました。
VPNが必要な国のイタリア
2023年3月末に、イタリアの個人情報保護機関がChatGPTへのアクセスを一時的に禁止しました。欧州一般データ保護規制を根拠に、イタリア政府はChatGPTに厳しい措置を取ったのです。しかし、2023年4月28日にはChatGPTへのアクセス制限は解除されました。
なお、アクセス制限期間にChatGPTの代替として、イタリア人エンジニアが開発したPizzaGPTが登場したことで話題を呼びました。PizzaGPTはOpenAIのGPTモデルのAPIを利用しており、基本性能はChatGPTと同等です。
欧州では一時的にChatGPT禁止が議論されましたが、現在では容認の方向に舵を切っています。
イタリア当局は3月31日、米OpenAI(オープンAI)が開発した対話型AI(人工知能)「ChatGPT」について、データ利用の透明性の欠如を問題視して使用を一時禁止した。欧米でChatGPTの使用を禁止したのはイタリアが初めて。
Forbes Japan|イタリアのChatGPT一時禁止、欧州で規制広がる予兆か
VPNが必要な国の中国
中国は2023年2月に、ChatGPTへのアクセス制限を実施しました。アクセス禁止の公的な理由は、ChatGPTが極端な言説・虚偽情報をまき散らすリスクがあるからとのことです。
しかし、専門家の間では、中国政府の思想と異なる回答をChatGPTが返すためだろうと考えられています。たとえば、天安門事件についてChatGPTに質問されることは中国政府にとって非常に不都合です。
そこで、中国政府はChatGPTを禁止するとともに、中国版ChatGPTであるアーニー・ボットをリリースしました。中国の検索大手Baiduが開発を手がけ2023年3月16日に登場したアーニー・ボットは、当初こそ困惑されたものの現在では高い評価を得ています。
日本・アメリカ・そのほかの国々ではVPNが必要か
日本は世界各国の動きに比べ、比較的ChatGPTに寛容な雰囲気です。ただし、大学でChatGPT禁止を議論する動きがあるため注視が必要です。
アメリカでは多様な議論が起こっていて、ニューヨークやシアトルの一部の公立学校でChatGPTが禁止されました。しかし、2023年5月に禁止を撤回する動きも出てきています。
中国以外では、ロシア・イラン・北朝鮮・アフリカの一部でChatGPTが使えません。北朝鮮は政府がChatGPTへのアクセス制限をしていますが、ロシア・イラン・アフリカの一部はChatGPTから制限を受けています。
ロシア・イラン・アフリカの一部のIPアドレスはChatGPTから規制されており、現在はアカウント登録できません。そのため、ロシアなどではVPNを利用してChatGPTのアカウント登録を行う人が多いです。
VPN接続してChatGPTを使う方法
VPNと契約してChatGPTを安全に利用する方法は、以下の手順になります。
VPNプロバイダとの契約は、必要情報を入力して決済すれば数分で完了します。
VPNに登録してVPN接続する
まず、利用するVPNプロバイダの公式サイトからプランを選択して申し込みましょう。VPNのアカウント登録は、メールアドレス・パスワードしか求められないことがほとんどです。
決済方法はVPNプロバイダにより異なりますが、クレジットカード・デビットカードのほかに暗号通貨・PayPal・Google Payなどで支払えるサービスが多いです。
アカウント登録が完了したら、VPNアプリを公式サイトからダウンロードしましょう。インストールし終わったら、VPNアプリを立ち上げてVPN接続してください。
ChatGPTを利用できるサーバーにアクセスする
ChatGPTにアクセス・アカウント登録できるVPNサーバーに接続しましょう。中国・ロシア・イラン・アフリカの一部以外のVPNサーバーを選択してください。
ChatGPTがサポートされている国と地域は、OpenAIの「Supported countries and territories」をご確認下さい。
ChatGPTでアカウントを登録する
ChatGPTの利用にはアカウント登録が必要です。以下の手順で、アカウント登録を進めてください。
ChatGPTへのログインは、メールアドレス・パスワードを入力するだけです。ただし、ChatGPTに日本語ログイン画面はありません。Chromeの翻訳機能を使うと、ChatGPTの挙動がおかしくなることがありますので注意しましょう。
ChatGPTを快適に使うためのVPNの選び方とは?
ChatGPTを快適に利用するためには、以下のポイントに気をつけてVPNを選びましょう。
自分に最適なVPNを選択し、セキュアにChatGPTを活用しましょう。
VPNの料金
VPNプロバイダを選ぶのに、料金はもっとも重要なポイントです。
ほとんどのVPNサービスの料金は、契約期間が長くなるほどリーズナブルになります。契約期間は1ヶ月・1年・2年が主流で、2年契約の料金相場は数百円~1,000円です。長期契約は、契約期間分の料金を最初に一括払いする必要がありますので注意しましょう。
多くのVPNサービスは、無料お試し期間や30日間返金保証を提供しています。実際の使い勝手を試し、料金以外に通信速度・アプリの使いやすさ・サポート体制などのバランスでVPNプロバイダを選びましょう。
VPNの速度
快適にインターネット接続したいなら、VPNの速度で選びましょう。
VPN接続はVPNサーバーを経由するため、どうしても速度の低下は避けられません。どれくらい速度が低下するかは、VPNプロバイダによって異なります。
あまりに速度が遅いと、動画・ゲーム・ビデオ会議などを快適に利用できません。VPNの速度は口コミ・評判を参考にしてチェックしましょう。
同時接続台数
パソコン・タブレット・スマートフォンなど複数デバイスを持っているなら、同時接続台数もチェックしてください。自分の持っているデバイスを、同時に接続できるVPNを選びましょう。
また、同時接続台数が多ければ、家族・恋人・友人とVPNの契約のシェアも可能です。契約をシェアすれば、さらにリーズナブルにVPNを利用できます。
VPNのサポート体制や日本語対応
VPNを選ぶときに、サポート体制は意外に重要なポイントです。
そのため、国内VPNや日本語対応しているVPNを選ぶのがおすすめです。また、スピーディーに対応して欲しいならライブチャットでサポートしてくれるVPNを選びましょう。
ノーログポリシーを採用しているVPN
自分のプライバシーを保護したいなら、ノーログポリシーを採用しているVPNを選びましょう。
ノーログポリシーとは、IPアドレス・閲覧履歴・アクセス時間などをログに保存しない約束事です。VPNサーバーにログを保存していると、万が一の場合に情報漏えいするリスクがあります。しかし、そもそもログを取らないノーログポリシーを採用していれば、ハッキングされても情報漏えいはあり得ません。
ChatGPTの利用に最適なVPNの人気おすすめランキング
ChatGPTを利用するのに人気でおすすめのVPNプロバイダをランキング形式で5つご紹介します。
5つのVPNプロバイダについて、詳しく解説します。
1位 NordVPN | 通信速度がトップクラスでコスパ最強!
料金(税込み) | 2年間プラン:540円/月 1年間プラン:670円/月 1ヶ月間プラン:1,750円/月 |
サーバー数/国数 | 5,000/59 |
ノーログポリシー | ○ |
通信速度 | ○ |
デバイスの同時接続台数 | 6台 |
サポート体制 | ・365日24時間対応 ・日本語対応可 ・メール・ライブチャット |
公式サイト(日本) | https://nordvpn.com/ja/ |
NordVPNは通信速度が業界トップクラスで、動画・ゲーム・ビデオ会議へ快適にアクセスできるVPNです。
ノーログポリシーを採用していて、ユーザーのプライバシーを完全に保護します。くわえて、脅威対策機能がアプリに搭載されており、インストールしたデバイスをマルウェア・トラッキング・広告から保護します。
NordVPNのアプリは非常に使いやすく、口コミや評判で評価が高いです。Windows・MacOS・Android・iOSなどさまざまなOSに対応しており、インストールするデバイスを選びません。
公式サイト・サポートともに日本語対応しており、365日24時間ライブチャットでの問い合わせが可能です。30日間返金保証があるため、ノーリスクでNordVPNの使い勝手を試せます。
2位 Millen VPN | 国産VPN!サポートが日本語で安心!
料金(税込み) | 2年間プラン:396円/月 1年間プラン:594円/月 1ヶ月プラン:1,496円/月 |
サーバー数/国数 | 1300/47 |
ノーログポリシー | ○ |
通信速度 | ○ |
デバイスの同時接続台数 | 10台 |
サポート体制 | ・メールのみのため対応は遅め ・日本語対応 |
公式サイト | https://millenvpn.jp/ |
Millen VPNは、2016年にアズポケットが設立した国産VPNプロバイダです。
1契約につき10台まで同時接続できるため、複数のデバイスを保有している人におすすめのサービスです。家族・恋人・友人と契約をシェアすれば、よりリーズナブルにVPNを利用できます。
ノーログポリシー・30日間返金保証などを提供しており、海外VPNに匹敵するサービス内容です。国内VPNのため、もちろん公式サイト・サポートともに日本語に対応しています。
「海外VPNは不安」「英語が苦手」といった人は、Millen VPNの利用を検討しましょう。
3位 Surfshark | 同時接続台数が無制限で料金が激安!
料金(税込み) | 2年間プラン:286円/月 1年間プラン:556円/月 1ヶ月プラン:1,805円/月 |
サーバー数/国数 | 3200/100 |
ノーログポリシー | ○ |
通信速度 | ○ |
デバイスの同時接続台数 | 無制限 |
サポート体制 | ・ライブチャットで365日24時間対応 ・日本語対応 |
公式サイト | https://surfshark.com/ja/ |
Surfsharkはヴァージン諸島で運営されているVPNサービスで、料金が非常にリーズナブルなことが特徴です。
また、Surfsharkはデバイスの同時接続台数が無制限なので、家族や恋人とシェアすればさらに経済的に利用できます。365日24時間ライブチャットに対応しており、万が一のトラブル時にもスピーディーな解決が可能です。
30日間返金保証もついており、費用対効果をノーリスクで確かめられます。とにかくリーズナブルなVPNを探しているなら、Surfsharkがイチオシです。
4位 ExpressVPN | 業界最速との評価もある!
料金(税込み) | 1年プラン:6.67ドル/月 6ヶ月プラン:9.99ドル/月 1ヶ月プラン:12.95ドル/月 |
サーバー数/国数 | 3,000/94 |
ノーログポリシー | ○ |
通信速度 | ○ |
デバイスの同時接続台数 | 5台 |
サポート体制 | ・365日24時間対応 ・ライブチャット・メール ・英語がメインだが日本語も可 |
公式サイト | https://www.expressvpn.com/jp |
ExpressVPNはNordVPNと並び、業界最速との評価を得ているVPNプロバイダです。
2009年にヴァージン諸島で設立され、実績が豊富で信頼性の高いサービスとして知られています。ノーログポリシーを採用しており、プライバシーを完全に保護しながらChatGPTにアクセスできます。
速度について口コミ・評判で高い評価が多く、ゲーム・動画視聴・ビデオ会議の快適な利用が可能です。ただし、料金がややほかのVPNプロバイダに比べて高いところはデメリットです。
速度を重視してVPNを選ぶなら、ExpressVPNは有力な選択肢の1つとなります。
5位 ProtonVPN | セキュリティが強固で無料プランもあり!
料金(税込み) | 2年プラン:4.99ドル 1年プラン:5.99ドル 1ヶ月プラン:11.49ドル |
サーバー数/国数 | 2,500/67 |
ノーログポリシー | ○ |
通信速度 | ○ |
デバイスの同時接続台数 | 10台 |
サポート体制 | ・英語メールのみ |
公式サイト | https://protonvpn.com/ |
ProtonVPNは本記事で紹介したVPNプロバイダの中で唯一、無料プランがあるサービスです。
完全無料で利用できるフリープランは、月間の容量制限などがないためVPN初心者におすすめです。ただし、速度は遅いとの評価が多いので期待はできません。
スイスの地下1,000メートルのシェルターにサーバーが設置されており、物理的なセキュリティも万全です。インストールするアプリのカスタマイズ性が高く、自分に適した設定にすれば快適にVPNを利用できます。
公式サイト・サポートは英語のみで、ライチャットではなくメールでの問い合わせになります。万全のセキュリティ対策をしたい人は、ProtonVPNとの契約を検討しましょう。
まとめ|VPNを利用してChatGPTを安全に活用しよう!
ChatGPTは非常に優秀なAIツールとして広まりつつあり、多くの人が使い方を模索しています。仕事・学習・旅行計画・グラフの作成など、さまざまな分野でChatGPTは活用できます。
しかし、ChatGPTは中国・ロシア・イラン・北朝鮮・アフリカの一部で利用できません。もしChatGPTを利用できない国に行くときでも、VPNを活用すれば規制を回避して安全なアクセスが可能です。ChatGPTはIPアドレス・アクセス日時などのログを保存していますが、VPNを利用すればIPアドレスを隠し、プライバシーを完全に保護した状態でChatGPTを利用できます。
今回ご紹介させて頂いた中でも、NordVPNでは、ノーログポリシーを採用していて、速度や料金、セキュリティの面でとても優れています。スマホでも利用可能であるコストパフォーマンス抜群なVPNを体験してみるのはいかがでしょうか。
本記事は、より安全かつ快適にChatGPTを活用するため、VPNの導入を検討するためのおすすめ人気ランキングの紹介でした。この記事が、参考になったと思った方は、他にも書いて欲しい記事があれば、コメントをお待ちしております。
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