契約件数・売上アップのための重要なステップとなるリードの獲得。多くのマーケティング担当者が効率的な方法を模索しながら、日々リードの獲得に頭を悩ませています。
そんな担当者の救世主ともいえるのが、リード獲得サービスです。活用すれば、要望に応じた量・質のリードを自社に代わって集めてくれます。
今回はリード獲得サービスを利用するメリット・デメリットと、おすすめのサービスを解説します。社内の負担を減らしつつ、望むリードが得られる選択肢として、ぜひ一度検討してみてはいかがでしょうか。
■リード獲得サービスとは?
リード獲得サービスは、リードを得るための工程を代行してくれるサービスのことです。具体的にはリードとなり得そうな企業リストの作成、テレアポ、メールなどを用いたアプローチを請け負います。
サービスによっては、運営するメディアにユーザーを集め、そのメディアで依頼されたホワイトペーパーなどを掲載することで顧客のリード獲得を助けるものもあります。
またリード獲得後のユーザーフォローまで担ってくれるサービスもあり、リード獲得の一連の工程をすべて任せることが可能です。社内のリソースが足りないときには、便利なサービスでしょう。
■リード獲得サービスのメリット
リード獲得を外注すれば、社内の負担を大幅に減らせるのは大きなメリットです。しかし、リード獲得サービスには単純に手間がかからないだけでなく、他にもプロに任せることによるメリットがあります。主なメリットは、以下の3つです。
それぞれ詳しく解説します。
質の良いリードを獲得できる
リード獲得サービスを利用すれば、リードの量だけでなく質も向上するでしょう。リード獲得サービスを提供する企業は、リード獲得に特化したプロの営業人材や、Webマーケティングの専門知識を有した人材を抱えています。
さらに個々のスタッフの力量だけに頼ることなく、組織として長年の経験から積み重ねたノウハウを持っているので、どの担当者がついても、一定の成果が期待できるでしょう。
自社で良質なリードを安定して得るためには、優秀な人材の採用・育成に多大な時間とコストが必要です。そのため時間をかけずに結果を得やすいリード獲得サービスを活用することは、大きなメリットがあります。
効率的に営業活動できる
リード獲得の工程を外注できれば、自社の従業員は商談など他の営業活動に専念できます。一部の企業では、営業メンバーがリード獲得から商談のクロージングまですべての工程を担い、こなすべき仕事が多すぎて業務が回らない状況です。
顧客との信頼関係を築くため、営業はできるだけ分業せず1人が担当するべきという考え方もあります。しかし、顧客との関係性が生まれる以前のリード獲得の工程であれば、分業しても特に問題はないでしょう。
現在は昔ながらの足で稼ぐ営業スタイルが見直され、より効率を重視したスマートな営業方法が注目されています。リード獲得サービスを上手に取り入れれば、現場の負担を減らし、コア業務に集中できるようになるでしょう。
成果報酬型ならリスクを抑えて利用できる
外注で気になるのは、やはりコストですよね。しかし成果報酬型のサービスであれば、無駄な費用をかけずに成果を得られます。
現場の負担を減らすためにリード獲得サービスが必要だと思っても、予算が限られていて利用できないケースがあるかもしれません。その場合は成果報酬型のサービスを利用する旨を伝えれば、社内の稟議も通りやすくなるのではないでしょうか。成果報酬型の料金体系であれば、リード獲得によってコストに見合った成果が得られるかも検討しやすいでしょう。
■リード獲得サービスのデメリット
便利なリード獲得サービスですが、利用に際してはあらかじめデメリットも知っておく必要があるでしょう。リード獲得サービスに限らず、本来自社で行う工程を外注すると、以下のようなデメリットが生じる可能性があります。
それぞれ詳しく見ていきましょう。
社内にノウハウが残らない
リード獲得サービスを利用すると、自社の社員がマーケティングにおける重要な工程を経験できず、社内にノウハウが蓄積されないデメリットがあります。
長くサービスを利用し続けるなら、特に大きな問題は生じません。しかし、コスト削減の必要が生じたり依頼先の都合などでサービスが継続できなくなったときは、社内で対応できずにリードの獲得率が大幅に下がってしまうでしょう。そうなれば売上にも影響を及ぼし、全社的に大きなリスクとなります。
リード獲得サービスを利用する場合でも、担当者から必要なアドバイスを受けたり、自社の社員もプロセスを把握したりするような工夫が必要です。リード獲得サービスが受けられなくなったときも社内で有効な施策が打てるよう、知識を吸収しておきましょう。
自社従業員のモチベーションが低下する可能性がある
リード獲得サービスの利用には、自社の従業員のモチベーションが低下するリスクもあります。
リード獲得は、営業活動のスタート地点ともいえます。この工程を外部に委託して、自社の営業メンバーに完成されたリストだけが渡されると、自分達でゼロから売上を作っていく達成感が損なわれるかもしれません。営業の業務が、ある種の機械的な作業のようにみなされて、やりがいが感じられなくなるのです。
リード獲得サービスは導入前に従業員に対して、必要性を丁寧に説明する必要があります。社内の負担を減らし、メンバー全員がコア業務に集中するための施策だと理解できれば、モチベーションの低下も避けられるでしょう。
■おすすめのリード獲得サービス4選
メリットとデメリットを事前に十分に理解できれば、次はどのサービスを利用するか比較検討してみましょう。とはいえ、現在はさまざまなリード獲得サービスが存在するので、そのなかから自社に適したものを選び抜くのは大変です。
ここでは人気のあるリード獲得サービスを3つ紹介します。どのサービスを選ぶべきか迷ったら参考にしてください。
それぞれの特徴を解説します。
TECH+
TECH+は、株式会社マイナビが運営するサービスです。TECH+の特徴は、マイナビが得意とするWebメディアを用いたオンライン施策と、電話営業によるオフライン施策の2つのパターンがあること。
オンライン施策では、TECH+のサイト上で自社のホワイトペーパーを公開し、それをダウンロードした企業の情報をリードとして獲得できる仕組みです。オフライン施策では、マイナビが営業リストに電話をかけ、ホワイトペーパーの提供と引き換えにリードを獲得します。オフライン施策では獲得するリード件数を保証してくれることも魅力です。
TECH+はリード獲得だけでなく、Web広告やウェビナーの企画・運営までカバーした総合的なサービスです。マーケティングのプロに全般的にサポートしてもらいたいときに役立つサービスでしょう。
アイティメディア
ITmedia(アイティメディア)は、ソフトバンクグループ傘下のアイティメディア株式会社が提供するサービスです。アイティメディアのWebサイト上に自社のコンテンツを掲載することで、興味を持った企業のリードが得られる仕組みになります。
アイティメディアはいくつもの専門的なWebサイトを運営していて、業種や企業規模、ターゲットの役職などの希望を伝えると、それに適したサイトの会員にアプローチしてくれます。リードの量に関しては件数保証があり、量・質ともに希望どおりのリードを獲得できる可能性が高いサービスです。
また、サービスが終了したあとも、獲得したリードをうまく活用するための各種のオプションが利用できます。リード獲得後のユーザーへのフォローや、商談につなげるタイミングの見定めなど、受注につなげるまでの工程もサポートしてもらえるのが魅力です。
ビートレード
成果報酬型のリード獲得サービスなら、ビートレード・パートナーズもおすすめです。ビートレード・パートナーズは訪問営業や商談も含めた、営業全般の代行サービスになります。
そのなかでリード獲得やリード育成、商談など、自社が必要とするサービスだけをピンポイントで依頼できることで人気を集めています。
リード獲得にはセミナーや展示会、テレマーケティングなどさまざまな手法を駆使していて、自社が求めるターゲットに最適な方法をピックアップしてもらえます。費用は成果報酬制なので、初めてリード獲得サービスを利用する場合でも安心して依頼できるでしょう。
比較biz
比較bizでは、リード獲得におすすめの会社をまとめています。自社で営業を行っている企業も多いと思いますが、他社のリード獲得サービスを利用するのも1つの手です。
リード獲得支援の実績が豊富な企業を14社掲載しているので、集客にお悩みの方はぜひご覧ください。失敗できない発注業務のためには、業者や専門家をあらゆる角度で比較する必要があります。リード獲得以外にも、一括見積もりで発注先が探せる無料のビジネスマッチングサイトです。
■リード獲得ならツールの活用もおすすめ
リード獲得サービス利用の主な目的は、自社の負担を減らすことです。そのためには外注に依頼する以外にも、ツールを活用する方法もあります。デジタル技術の進化に伴い、現在ではさまざまなツールが普及しており、各企業はそれらを導入してリードの獲得・管理の効率化を図っています。ここでは5つのツールを紹介します。
それぞれの特徴と、リード獲得における活用方法を解説します。
CMS
CMS(Contents Management System)を用いれば、自社メディアのページを充実させて、多くのユーザーを集められます。
CMSはWebサイトのページを作成するためのツールで、HTMLなどの知識が無くても使用できると人気です。ページと情報量が増えることで自社メディアにユーザーが集まり、広告掲載料などをかけなくてもリードが獲得できるようになります。
さらに現在は、自社メディアのコンテンツを充実させてリード獲得だけでなく、リード育成・自社ブランディングまで追求するコンテンツマーケティングの手法が注目を集めています。簡単にWebページを増やせるCMSは、長期的なマーケティング戦略において有益なツールです。
SEO最適化ツール
自社メディアのページをGoogleなどの検索結果画面で上位表示させるための、SEO最適化ツールもリード獲得に役に立ちます。
SEO最適化ツールは、先ほど紹介したCMSと併せて導入したいツールです。せっかくCMSでWebページを作成しても、ユーザーに見つけてもらえなくては効果を発揮できません。SEO最適化ツールで、上位表示されるために必要なコンテンツ、ページの情報量、競合の少ないキーワードなどを調べることで、より有効なページが作成できるようになります。
CMSとSEO最適化ツールを駆使して自社メディアを育てていけば、継続的にリードを獲得する仕組みが作れるでしょう。
営業リスト作成ツール
自動的に条件に該当する企業をリストアップしてくれる、営業リスト作成ツールも便利です。
従来はリード獲得のために、電話帳やインターネットなどで調べながら、営業をかける先の企業のリストを作成していました。しかし現在は、営業リスト作成ツールが自社の顧客となり得る企業情報をインターネット上で収集してリストを完成してくれます。
メール配信機能がついたツールもあるため、企業のリストからリードを得るための工程をすべて自動化することが可能です。
ウェビナー運営ツール
ウェビナー(Webセミナー)の運営をサポートしてくれるツールもあります。ウェビナーは申込者の情報がそのままリードになるので、非常に有効なリード獲得手段です。
会場の設営などが必要なオフラインのセミナーに比べると、オンライン上で完結するウェビナーは手間がかかりません。それでもウェビナーを初めて開催する企業にとっては、企画や運営管理などでわからないことも多く、社内リソースを大きく割かれることになります。そのようなときに、全体の業務を効率化してくれるウェビナー運営ツールがあると安心でしょう。
さらにウェビナー運営ツールの大きなメリットとして、実施後の検証に必要なデータが収集しやすいことが挙げられます。参加者が離脱したタイミングなどがわかれば、次回のウェビナーの企画でその情報を活かすことができるでしょう。
MAツール
リード獲得に限らず、マーケティング業務を全般的にサポートしてくれるのが、MA(Marketing automation)ツールです。
ターゲットに合わせたデザインやキャッチコピーを選定したり、リードの購買意欲のレベル別に異なるメールを自動配信したりする機能がついていて、獲得したリードの育成も任せられます。MAツールを介してマーケティング業務を進めれば、データの収集・管理が容易になり、戦略も立てやすくなるでしょう。
最初にMAツールの設定さえすれば、その後のリード獲得・育成は自動で行われるので、従業員の負担を大幅に減らすことができます。
■まとめ
リード獲得サービスのメリット・デメリット、おすすめのサービスと併せて、リード獲得サービスに代わって活用できるツールを紹介しました。
リード獲得サービスを利用するか、ツールを導入するか、どちらが良いかは企業によって異なるでしょう。絶対的な正解はありませんが、それぞれの特性を理解し、自社のターゲットや状況にあった選択肢をその時々で選べるようにしておくことが大切です。
リード獲得は常にマーケティング部門の重要な課題です。効果検証を重ねながら効率的な手段を考え、自社にとって最適な方法を見つけていきましょう。
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