インターネットを利用している人であれば、誰もが一度は「403 Forbidden」という表示を見たことがあるのではないでしょうか。
「403 Forbidden」は「閲覧禁止」「アクセス拒否」を表すHTTPステータスコードのひとつで、アクセスしたサイトが閲覧できない状態になっているときに表示されます。
「403 Forbidden」が表示された際はどうすればいいのか、原因と解決方法を紹介します。
403 Forbiddenが表示されるのは自分だけ?
「403 Forbidden」が表示されると、自分だけに起きているのかと不安になってしまいますよね。しかしこのエラーは、多くのケースで他の人にも表れているものです。
「403 Forbidden」はWebサーバーがアクセスを許可していない場合に表示されるもので、サイト側の設定や一時的な問題から起きています。
パソコンだけでなくスマホでも発生するエラーですが、具体的にどのようなことが原因なのか、見ていきましょう。
403 Forbiddenの原因
「403 Forbidden」が表示される原因は、おもに次の7つです。
- アクセス権限の設定ミス
- インデックス(index)ファイルがない
- アクセスが集中している
- DNS設定のミス
- 正しいディレクトリへアップロードされていない
- レンタルサーバーのアカウントに問題がある
- WAF機能の誤作動
それぞれ解説します。
アクセス権限の設定ミス
管理者側がWebサイトのアクセス権限設定でミスをしていることにより、ユーザー側で「403 Forbidden」が表示されるケースがあります。
管理者側が意図的に閲覧を禁止していることも考えられますが、パーミッションの設定ミス、または「.htaccess」の記述ミスで起こっているのかもしれません。
パーミッション(所有権)とは、ファイルやディレクトリへのアクセス権のことです。ファイルやディレクトリを勝手に消去・書き換えされないように制限できます。読み込みを許可されていないファイルへユーザーがアクセスした際に「403 Forbidden」が表示されます。
「.htaccess」とは、ディレクトリ単位でWebサーバーの動作を制御するファイルを指します。IPアドレスを指定してアクセス制限の設定ができますが、記述ミスがあると、本来なら除外対象ではないユーザーに「403 Forbidden」が表示されてしまいます。
インデックス(index)ファイルがない
ディレクトリの中に「index.html」や「index.php」などのインデックス(index)ページがない場合にも「403Forbidden」が表示されます。
アクセスが集中している
SNSやニュースで話題になった場合など一時的にサイトへのアクセスが集中すると、サーバーに負荷がかかります。サーバーダウンを防ぐためにアクセスが制限されて「403 Forbidden」が表示されますが、アクセス数が落ち着けば元に戻るでしょう。
DNS設定のミス
DNS(Domain Name System)とはドメイン名とIPアドレスを管理するシステムのことです。DNSやドメインの設定にミスがあった場合にも「403 Forbidden」のエラーが表示されます。
正しいディレクトリへアップロードされていない
サーバーの適切なディレクトリにコンテンツがアップロードされていない場合は、「403Forbidden」が表示されます。
Webサーバーからコンテンツを公開する際、コンテンツを公開できるFTPクライアントは複数存在します。ディレクトリにファイルをアップロードした後は、実際にサイトへアクセスして表示を確認しなければなりません。
レンタルサーバーのアカウントに問題がある
レンタルサーバーを契約してWebサイトを運営している場合、そのレンタルサーバーになんらかの問題が発生して利用停止となっていると「403 forbidden」が表示されます。また一時的なサーバーメンテナンスも原因のひとつです。
WAF機能の誤作動
WAF(Web Application Firewall)とは、不正な通信を検知するシステムセキュリティ対策のことを指します。
Webアプリケーションの脆弱性を悪用した第三者による攻撃からサイトを保護するシステムで、WAF機能によってアクセスが遮断されたときに「403 Forbidden」が表示される場合があります。
403 Forbiddenが表示されたときの対処法
「403 Forbidden」が表示される原因を見て分かるように、ほとんどが管理者側のミスでエラーが起こっています。
そのためユーザー側でできることは限られていますが、具体的にどう対処すればいいのでしょうか。管理者側、ユーザー側それぞれ解説します。
管理者側の対処法
「403Forbidden」の原因はいくつかありますが、基本的には、次の3つの対処法でエラーを解決できます。
- ファイルアクセス権(パーミッション)を確認する
- インデックスファイルがトップディレクトリにあるか確認する
- 数時間待って解決するか確認する
まずファイルアクセス権の設定にミスがないかを確認しましょう。パーミッション設定に問題がなければ、「index.html」や「index.php」などのインデックスファイルがトップディレクトリにあるかを確認します。
それでも「403Forbidden」が解消されない場合は、アクセスが集中したことによる一時的なエラーの可能性が高いです。数時間待って、エラーが解消されるか確認してみましょう。
ユーザー側の対処法:パソコン
パソコンで「403Forbidden」が発生した場合は、次のことを試してみましょう。
キャッシュとCookieのクリア:ブラウザのキャッシュやCookieが原因でエラーが発生することがあります。設定メニューからブラウザのキャッシュやCookieを削除して、エラーが改善するか試してみましょう。
セキュリティソフトとファイアウォールを確認:セキュリティソフトやファイアウォールが、特定のWebサイトへのアクセスをブロックしているケースもあります。一時的にセキュリティをオフにして、サイトにアクセスできるか確認してみてください。
ブラウザを変えてみる:使用しているブラウザが原因でエラーが生じている可能性もあります。異なるブラウザでウェブサイトにアクセスして、エラーが発生するか確認しましょう。
ユーザー側の対処法:スマホ
スマホで発生した場合も、基本的な対応はパソコンと同様です。ブラウザのキャッシュやCookieを削除すれば改善する場合があります。
Safariの場合(iPhone)
1.「設定」>「Safari」の順に選択します。
2.「履歴と Web サイトデータを消去」をタップします。
Chromeの場合(Android)
1.Android スマホで Chrome を開きます。
2.「その他アイコン(点が縦に3つ並んでいるアイコン)」>「閲覧履歴データの削除」をタップします。
3.閲覧履歴(開いているタブを含む)を削除するには、期間を選択して「データを消去」をタップします。
4.削除するデータの種類を選択するには「その他のオプション」をタップして、削除する閲覧データの種類を選択後に「データを消去」をタップします。
またスマホの場合は、自宅以外のWi-Fi環境でWebサイトにアクセスするということも多いでしょう。Wi-Fiが原因で「403Forbidden」が表示されるケースもあるため、違うネットワークで接続してみるのもひとつの手段です。
4Gや5Gだったものが急にWi-Fi接続になったり、突然Wi-Fiが切断されて4G・5Gに切り替わったりしたときにエラーが表示された場合は、ページを読み込み直してみてください。
403Forbiddenまとめ
「403Forbidden」は、Webページの閲覧が禁止されていることを示すHTTPステータスコードです。
本来であればアクセスできるはずのページに制限がかかってしまうと、サイト運営者にとっては機会損失になったりSEO対策にも不利になったりするため、適切な対応でエラーを解消しなければなりません。
「403Forbidden」が表示される原因の多くが管理側にあります。そのためユーザー側は対策を待つしかありませんが、自分だけに起きている可能性も考えて、キャッシュクリアやネットワークの変更などを試してみましょう。
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