ビジネスを成立させるためには、自社の商品やサービスを必要としている人へ届けなければなりませんよね。そのためには、購入してくれる可能性を持つリード(見込み顧客)を獲得する必要があります。しかし、ただ獲得しただけでは効率的に売上へつなぐことはできません。
その後のリードナーチャリングが必要です。リードナーチャリングのための方法はいろいろありますが、なかでも相性が良いのはウェビナーです。
マーケティングに携わって日が浅い場合は、このように感じている方もいるのではないでしょうか。そこで今回は、リードナーチャリングとウェビナーについて丁寧に解説します。ウェビナーを使ってリードナーチャリングを成功させるためのポイントにも触れているので、マーケティングで成果を出したい方は、ぜひ最後までご覧ください。
■リードナーチャリングとは?
リードナーチャリングの基本を解説します。リード獲得後の重要なプロセスなので、意味や他のマーケティング用語との違いを理解しておきましょう。
見込み顧客育成のこと
リードナーチャリングは、見込み顧客育成のことです。獲得したリードは、すべて同じ興味段階とは限りません。すでに購買意欲の高いリードもいれば、まだ認知したばかりで購買意欲が低いリードもいます。
購買意欲が高ければスムーズに商談へつなげやすいですが、低い場合は断られてしまう可能性が高いでしょう。強引に商談へ進めようとすれば、せっかく獲得したリードが離れてしまいます。
そこでリードナーチャリングの出番です。Web広告やセミナーで集めたリードに対し、メールやイベントなどで継続的なコミュニケーションを図ります。これにより、少しずつ興味を惹き、購買意欲が上がったタイミングで商談へとつなげるのです。
リードジェネレーションとの違い
リードジェネレーションは「リード獲得」のことです。つまり、リードナーチャリングの前段階になります。
そもそもリードを獲得できなければ、リードナーチャリングはできません。Web広告やSNS、マスメディアなどを活用し、多くのターゲットに自社の商品やサービスに興味を持ってもらえるよう戦略を立てていきます。
リードナーチャリングが注目されている背景
近年、リードナーチャリングが企業にとって重要な課題となっています。その背景の一つには、
インターネットが発達したことによる購買プロセスの変化が挙げられるでしょう。
今はパソコンやスマホで知りたい情報を容易に入手できるようになりました。そのため、情報収集に時間をかけることが多くなり、結果的に購入・契約を決めるまでの期間が長くなったのです。
これにより情報収集の段階にあるターゲットの興味をいかに高めるか、つまり育成が重要視されるようになったと考えられます。
■ウェビナーとは?
ウェビナーとは「Web」と「セミナー」の造語です。インターネット上で開催するセミナーを指します。
インターネットツールの発達、さらには世界中を恐怖に陥れた新型コロナウイルスの影響により、非対面でのコミュニケーション方法が重要視されるようになりました。
インターネット環境があれば場所を選ばずに参加できるため、参加人数に合わせた会場を用意する必要はありません。もちろん会場の片付けや受付も不要です。大幅にコストを削減してセミナーを開催できるようになりました。
わざわざ会場に出向く必要がなくなったため、参加者側も気軽に参加しやすくなったといえるでしょう。もちろん、遠方に住んでいる人も参加可能です。このように開催側にとっても参加側にとっても、メリットがあります。
配信方法は主に2種類。生放送で配信するリアルタイム配信と、あらかじめ撮影して開催時間になったら配信する録画配信があります。
■リードナーチャリングにウェビナーを活用する3つのメリット
リードナーチャリングには、なぜウェビナーがよいのでしょうか。活用する主なメリットは、次の3つです。
それぞれ具体的に解説します。
効率的にナーチャリングできる
オフラインのセミナーでは、会場規模によって参加人数が限られていました。しかしウェビナーであれば、気にする必要はありません。多くの参加者を集めて開催できます。
一度に多くのリードに情報提供できるため、効率的なナーチャリングが可能となるのです。場所を選ばないので、今までリーチできなかった層へもアプローチが可能となります。
コミュニケーションが取りやすい
リードナーチャリングには、他にも自社メディアでの情報発信やホワイトペーパーを活用する方法もあります。しかし例に挙げた2つの方法の場合、一方通行の情報発信となるため、相手からの質問には答えられません。
見てくれたリードが疑問を持っているかどうか、リアルタイムで把握することも不可能です。しかしウェビナーなら、チャット機能やアンケート機能を活用すれば、配信中に参加者とコミュニケーションを取ることができます。リードの温度感も把握しやすいでしょう。
コンテンツを強化できる
リードナーチャリング用のコンテンツを強化できるのも、ウェビナーのメリットです。チャットやアンケートで得た参加者からの疑問や不安などを分析し、次へ活かしましょう。
ウェビナーであれば、参加者の出席状況や視聴時間も知ることができます。配信して終わりではなく、結果を分析してコンテンツの強化を図っていくことが、効率的なナーチャリング実現に欠かせません。
■ウェビナーでリードナーチャリングを成功させる3つのポイント
最後にウェビナーを活用して、リードナーチャリングを成功させるためのポイントを3つにまとめました。
それぞれ解説します。どれも重要なポイントなので、ぜひ実施しましょう。
事前にアンケートを取る
ウェビナーをナーチャリングに活用するなら、事前にアンケートを取りましょう。「今回のセミナーで期待していること」「主催者に聞いてみたいこと」「製品やサービスに対して疑問に思っていること」などを、アンケートを通して確認しておけば、コンテンツ作成に役立ちます。
また参加者側も、回答したアンケートに対してどのような返答が得られるか気になるため、参加意欲を高める効果も期待できます。当日は、参加者のニーズを汲み取ったコンテンツを提供できれば、満足度を高められるでしょう。
アフターフォローを忘れない
ウェビナーが終了したあとは、素早くアフターフォローすることも忘れないでください。なぜなら終了後から時間が経つほど、興味関心は薄くなっていくからです。温度感が高いうちにお礼メールやアンケート、起こしてほしいアクションを促すようにしましょう。
アンケートを取りたいなら、回答することによって特典が得られるなどメリットを用意しておくのもおすすめです。自社独自のノウハウや、仕事で使えるテンプレートなど、参加者が興味を持ちそうな特典を用意しておくことで、アンケート回収率を高められます。
収集したデータを分析する
ナーチャリングで成果を出すためには、日々の分析が大切です。ウェビナーを開催したから終わり、フォローメールを送ったから終わりではなく、参加者の視聴時間やアンケート結果、フォローメールの開封率など収集したデータを分析しましょう。
分析することで、改善するべき点や新たな課題が見えてきます。「この内容がよく理解できなかった」「もっとこんな内容が知りたかった」などの意見があれば、コンテンツを修正する必要があるでしょう。
効率的なリードナーチャリングを実現するために、見えてきた課題を一つひとつクリアしていくことが成功のポイントです。
■まとめ
リードナーチャリングでウェビナーを活用するメリットや、成功ポイントを解説しました。インターネットの発達や環境の変化により、オンライン上でセミナーが開催できるウェビナーを活用する企業が増えています。
多くのリードを一度に育成できることや、リードとコミュニケーションが取りやすいことから、ウェビナーはリードナーチャリングに有効な方法です。
開催後は分析やフォローも忘れないようにしてください。参加者の意見を取り入れながらブラッシュアップし、より良いコンテンツを作っていきましょう。
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