新規リードの獲得は、いつの時代もマーケティングの重要な課題です。どうやって成果を出すか、今も頭を悩ませている担当者の方は多いでしょう。
今回は特にオンラインの手法に注目し、おすすめのリード獲得方法を紹介します。各企業のニーズに応えて、リード獲得のためのさまざまなサービスが市場に出回っている現在。そのなかから自社にとって最適な方法を選び出すのは容易なことではありません。
各手法のメリットやデメリットを詳しく解説していくので、効率的なリード獲得戦略を立てる際の参考にしてください。
■リード獲得の目的
リード(見込み顧客、または見込み顧客の情報)の獲得は、売上アップへの重要な最初のステップになります。まずは自社の商品・サービスに、潜在的にでも興味のある見込み顧客のリストを作り、そのうちの何割かを商談につなげていくのが一般的な戦略です。
以前は、リードの獲得はテレアポやイベント開催など、オフラインの施策が主流でした。オフラインで得られるリードの数には限りがあり、その少ないリードをプッシュ型の営業で売上につなげていたのです。
しかし、インターネットを使用した効率的なリード獲得の施策が普及したことで、より多くのリードが比較的容易に得られるようになりました。現在では、長期的なアプローチでそれらのリードを育成し、確実に関係性を深めていく手法が注目されています。
■オンラインでリード獲得する方法5選
次に、オンラインでリードを獲得するための具体的な方法を紹介していきます。主な方法は以下の5つです。
それぞれ詳しく解説します。
SNS広告
拡散力の高いSNSに広告を掲載すると、膨大な数のリードを獲得するチャンスがあります。
なぜならSNS上でユーザーの目に留まると、そのユーザーだけでなく、フォロワーにまで情報が拡散していく可能性があるのです。SNSユーザーは常に多くの「いいね」をもらえる情報を探しています。そのため、ユーザーに「この情報は、きっとフォロワーにも喜んでもらえる」と思わせる話題性が重要です。
またFacebookやInstagramには、リード獲得に特化した広告サービスもあります。SNSユーザーの特性を捉えて、できる限りフォーム入力の手間を減らすことで、確実なリード獲得を狙ったサービスです。ただし手軽に入力できる分、リードの質が落ちるデメリットもあります。
オウンドメディア
自社でWebメディアを運営し、リードを集めるのもよいでしょう。コンテンツでユーザーの興味を引き、資料請求や無料診断などの申込へ誘導してリードを得ます。
メディア内の記事を通してユーザーの知識レベルと購買意欲を高めることもできるので、SNSより質の高いリードの獲得が期待できるでしょう。また広告の掲載料がかからないのも大きなメリットです。
その一方で、オウンドメディアにユーザーを集めるには膨大な時間と手間がかかります。すぐリードを獲得しなくてはいけない状況では、適切な選択肢とはいえません。他の施策に取り組みながら、長期的な戦略で自社メディアも育てていくのがよいでしょう。
Webセミナー(ウェビナー)
Web上で参加できるセミナーも、リード獲得手法の1つです。参加申込のときに入力された情報は、セミナー後もリードとして活用できます。
旧来のオフラインセミナーは、会場を用意するのに多大な手間とコストがかかりました。さらに会場に収容できる人数には上限があり、一度に獲得できるリードの数も限られていました。Webセミナーはそれらの問題をクリアし、ユーザーにとっても場所を問わず参加できるメリットがあるため、人気を集めています。
ただし今は、法人・個人を問わずインターネット上に多くのWebセミナーが溢れています。そのなかで、自社がターゲットとするユーザーに選ばれるのは容易ではありません。テーマ設定から宣伝方法まで、ターゲットを取り込むための戦略が必要になるでしょう。
ホワイトペーパー
民間企業が配信するWeb資料・ホワイトペーパーも、リード獲得の有効な手段です。タイトルや概要でユーザーを惹きつけ「詳しく知りたい」と思わせることでダウンロードを促し、その際に入力される情報をリードとして獲得します。
ホワイトペーパーの配信はリード獲得だけでなく、リードナーチャリングにもなります。自社が保有するノウハウを提供することで、業界のプロとして権威性や信頼性が高まるからです。ユーザーを自社のファンとして囲い込むことができれば、より質の高いリードが手に入るでしょう。
ホワイトペーパーの作成はWebセミナーに比べると敷居が低いといえますが、それでも作成にはスキルが必要となり、手間もかかります。社内で作成する際は、他に業務を抱える社員が担当し、片手間で取り組むケースが多いでしょう。
外注すればクオリティの高いホワイトペーパーが簡単に手に入りますが、その分コストがかかります。予算と社内リソースとを天秤にかけて、慎重に考えなくてはなりません。
メールマガジン
新規リードの獲得ではありませんが、休眠顧客を掘り起こし、新たにリードとして活用するためにはメールマガジンも役立ちます。
以前取引があった顧客、あるいは契約につながらなかった見込み顧客などに、有益な情報を配信して問い合わせを待ちます。メールマガジンは相手に負担をかけずに関係性を維持する有効な方法です。継続的に配信を続けることで、常に自社の名前を目にしてもらうことができます。いつか状況が変わったとき、自社の商品・サービスに興味をもってもらえるかもしれません。
一旦獲得した情報は、すぐに契約につながらなかったとしても、メールマガジンによってリードとしてつなぎ留めておくことが大切です。
■リード獲得を成功させる3つのポイント
最後にリード獲得施策で成功するためのポイントを紹介します。意識するべきポイントは、以下の3つです。
それぞれ詳しく解説します。
ターゲットを設定する
リード獲得のためには、正しいターゲット設定が大切です。Web広告でもセミナーでもホワイトペーパーでも、ターゲットが興味を持つ内容でないと望む成果は得られません。
仮に大量のリードが獲得できたとしても、自社の商品・サービスのニーズがあるユーザーがほとんどいなければ意味が無いでしょう。リード獲得は量だけでなく質も重視し、より効率的な手法を探す必要があります。
「入社5年以内のマーケティング担当者」のように、できるだけ具体的に絞り込んだターゲットを設定し、その層に確実にアプローチできる施策を考えましょう。
KPIを設定する
どのプロジェクトにも共通しているのが、KPI(重要業績評価指標)の重要性です。最終的なゴールに到達するまでに、段階的に中間目標を設定し、プロジェクトの途中でそれぞれの達成度を確認するようにします。
特に長期的な施策は、中間目標を設けることでモチベーション維持につながり、のちの効果検証もしやすくなります。リード獲得の取り組みのなかで、どの部分に改善の余地があるかを発見し次に生かすのです。
リード獲得のプロジェクトに取り組むときは、KPI設定する習慣をつけ、効率的で効果的な方法を常に模索しましょう。
徹底的に分析する
リード獲得の施策は、実施して終わりではありません。成果を徹底的に分析し、次回の施策に活かすことが大切です。
オンライン施策はデータを収集・管理しやすく、効果検証が容易にできるのが特徴です。そのため多くの企業がリード獲得に長期的な戦略で臨み、自社のやり方を日々ブラッシュアップしています。Webマーケティングのコンサルティングサービスを利用し、リード獲得の成果分析を依頼する企業もあります。
Web広告であれホワイトペーパーであれ、配信後のコンバージョン率を検証し、内容や見せ方を変えて再度配信するといった継続的な取り組みが必要です。試行錯誤のなかで得られたデータは、自社ターゲットの傾向として今後のマーケティング活動に広く活用できるでしょう。
■リード獲得成功法 まとめ
今回はリードを獲得する方法のなかでも、インターネットを利用した施策に注目して解説しました。
現在は、効率的に多くのリードを獲得する手法が次々と考え出されています。デジタル技術の進化に伴って、今後もリード獲得に適した新たなサービスが生まれるでしょう。競合する企業間でますますリードの争奪や囲い込みが激しくなり、いち早く自社のターゲットに適した手法を選び抜くことが求められます。
まずはターゲットを絞り込み、その層が獲得できそうなリード獲得方法に積極的に取り組んでみてください。試行錯誤を繰り返すうちに、自社にとって最適なリード獲得の方法やポイントが見えてくるでしょう。
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