マーケティング活動でホワイトペーパーを活用している企業は多いのではないでしょうか。しかし、なかなかダウンロード数が伸びずに課題を感じている企業も珍しくありません。
そのような場合は、今使っているバナーを見直すのも一つの手です。ユーザーの興味を引くバナーであれば、ダウンロードを促すことができるでしょう。
そこで本記事では、ホワイトペーパーマーケティングにおけるバナーの重要性について解説したうえで、バナーの作成方法やポイントについて解説します。
本記事では、ホワイトペーパーマーケティングについて、以下のような内容を解説します。
■ホワイトペーパーマーケティングとは?
ホワイトペーパーマーケティングとは、ホワイトペーパーを活用して新規リードを獲得したり、既存顧客との信頼関係を構築したりするマーケティング手法です。
そもそも「ホワイトペーパー」とは、官公庁が発行している「白書」を起源としており、企業のノウハウや事例など役立つ情報をまとめた資料全般を指します。
ホワイトペーパーをダウンロードする導線をWebサイトに設置し、ユーザーは氏名や連絡先などの必要事項を入力することでホワイトペーパーをダウンロードできる仕組みが一般的です。企業はユーザー情報を入手でき、次のアクションへつなげられます。
またSNSやメルマガなどで配信したり、商談時の営業資料として使ったりするなど、ホワイトペーパーの活用方法は多岐にわたります。このように、ホワイトペーパーを活用したマーケティング手法を「ホワイトペーパーマーケティング」といいます。
■ホワイトペーパーマーケティングにおけるバナーの重要性
ホワイトペーパーマーケティングをするうえで重要なのが、ユーザーのダウンロードを促す「バナー」です。
ホワイトペーパーを作っただけでは、ユーザーとの接点は生まれません。ユーザーにホワイトペーパーの存在を認知してもらい、ダウンロードしてもらう必要があります。
そのためには自社サイトにホワイトペーパーを設置するだけでなく、Web広告を出稿したりSNSで宣伝したりするなど、露出を増やすことが効果的です。同時に、ホワイトペーパーの存在を認知したユーザーがスムーズにダウンロードできるよう、バナーの設置も欠かせません。
バナーがあれば、ユーザーはどこからホワイトペーパーをダウンロードできるのかわかりやすいため、アクションを促す効果があります。
ただし、ユーザーの興味を引くバナーでなければクリックしてもらえないので、ポイントを押さえたバナー作成が重要です。
■簡単にバナーが作れるデザインツール「Canva」
バナー作成は、特別なスキルが必要だというイメージを持っている方も多いのではないでしょうか。しかしバナーを簡単に作成できるデザインツール「Canva(キャンバ)」を活用すると、Webデザイン用の専用ソフトがなくてもバナーを作成できます。
Canvaがどのようなツールなのか、そしてどのようにしてバナーを作成するのか解説します。
Canvaのおすすめポイント
Canvaはインターネットブラウザ上で利用できるクラウドサービスで、チラシやプレゼンテーション資料、さらには動画など、さまざまなクリエイティブ(制作物)のデザインや編集ができるツールです。
操作が簡単なので、特別な知識がなくても手軽にデザインできます。無料プランでは機能の一部制限があるものの、多くの便利な機能を利用できるため、無料でもある程度のデザインは可能です。
またテンプレートや素材が豊富で、1からデザインを考える必要がありません。テンプレートに沿ってデザインすることで、クオリティの高いクリエイティブを作成できます。
バナーの作り方
Canvaのテンプレートを使うと、簡単にバナーを作成できます。バナーの作成方法はテンプレートにより異なりますが、主に以下の流れとなります。
- テンプレートを選択する
- ホワイトペーパーのスクショや、商品写真など、使いたい画像を配置する
- バナーの色を設定する
- テキストを入力、配置する
このときポイントとなるのが、ユーザーの興味を引くことです。
例えばテキストの場合、ただ情報を羅列するのではなく、ホワイトペーパーのタイトル以外にも「これを読めばすべてがわかる!」「初心者必見!」などのフレーズを用いることでユーザーの意欲を高められます。
さらに、目立たせたい部分に下線を引いたり文字色を変えたりするなどの一工夫で、ユーザーの目を引くことができるでしょう。
またCanvaには、バナーの背景画像に使える素材も充実しています。テンプレートと併せて素材も活用すれば、自社で素材を探す必要なく効率的にバナー作成ができます。
■成果を出すバナーのポイント
せっかくホワイトペーパーを作ったのならば、多くのユーザーにダウンロードしてもらい成果につなげたいですよね。そこで、バナーでホワイトペーパーの成果を出すためのポイントを解説します。
ホワイトペーパーの目的を整理しておく
まず、ホワイトペーパーのそもそもの目的を整理しましょう。
- ターゲットは誰なのか
- ターゲットに何を知ってもらうためのホワイトペーパーなのか
- ターゲットはどのような課題を持っているのか
- 自社の何をアピールしたいのか
このような情報を整理しておくことで、バナーに記載するキャッチコピーや使用する画像などを検討しやすくなります。
少ない文字数でメリットを簡潔に伝える
バナーサイズはまちまちですが、限られた範囲内に多くのテキストが入っていると、ユーザーは見にくく感じてしまいます。文字数が多すぎると本当に伝えたいことが伝わらないので、パッと見てメリットが伝わるように簡潔さを意識することがポイントです。
ユーザーに伝えたい内容が多くてどうしても文字数が増える場合、まずは一つひとつ情報を洗い出して整理することをおすすめします。そしてそれぞれの情報に優先順位を付けて、優先度が高いものを採用するようにしましょう。
心理学テクニックを活用する
バナーを作成する際には、ユーザーの心理を動かす一工夫を知っておくと便利です。以下の心理学テクニックを活用すると、ユーザーの興味を引くバナーを作成できるでしょう。
プロスペクト効果
プロスペクト効果(プロスペクト理論)とは、人間の損得勘定を基準にした意思決定のプロセスです。
人間は得をすることよりも、損失を回避することを選ぶ傾向にあるため、損をしないようにリスクを避けた判断をします。
そのため、バナーにはユーザーが得られるメリットよりも、ユーザーが抱えている課題やリスク回避できることを訴求すると、ユーザーの興味を引いてダウンロードを促す効果があります。
スノッブ効果
スノッブ効果とは「他者とは違うものを持ちたい」という潜在的な欲求から、簡単に入手できる商品よりも希少性の高い商品のほうが、価値が高くなる現象です。
例えば「3時間限定」「残り○点」といったフレーズで、ユーザーの購買意欲を刺激できます。
バナーに「このバナーをクリックした人限定」「〇名様限定でホワイトペーパーを無料プレゼント」などと訴求することで、ユーザーのクリックを促せます。
バンドワゴン効果
バンドワゴン効果は、大多数が支持していると、さらに支持が増える現象です。「一番人気」「大人気」などのキャッチコピーで購買意欲がそそられた経験をお持ちの方も多いと思いますが、これがバンドワゴン効果になります。
バナー作成でもバンドワゴン効果を活用して「業界トップクラスのシェア」「導入実績○件」といったフレーズを盛り込みましょう。
カリギュラ効果
カリギュラ効果とは、禁止されていることほどやってみたくなる心理現象です。
「閲覧注意」「成功しなくても良い人は、クリックしないでください」など、反対の言葉で煽り立てることで、逆にユーザーの関心を引く効果があります。
■まとめ
ホワイトペーパーのダウンロードを促すには、ユーザーの注目を集めるバナーの存在が欠かせません。バナーを作成する際にはCanvaなどのデザインツールを使うことで、特別なスキルやソフトがなくても手軽にクオリティの高いバナーを作成できます。
バナーはなるべく少ない文字数で、ホワイトペーパーの目的に合わせたフレーズで訴求するのがポイントです。今回紹介した内容を参考に、成果の出るバナーを作成してみましょう。
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