ホワイトペーパーのダウンロード数を大きく左右するのが表紙です。いざホワイトペーパー制作を始めたとき、最初の表紙作成で頭を悩ませてしまう方も少なくないでしょう。
そこで今回は、ホワイトペーパーマーケティングを成功に導く表紙作りのコツを紹介します。ポイントを押さえれば、ユーザーが気になって思わずダウンロードしてしまう表紙を作ることは難しくありません。さらに表紙だけでなく、本文のポイントについても併せて解説しています。ぜひホワイトペーパー作成の参考にしてください。
本記事では、ホワイトペーパーの表紙の作成方法について、
といった内容を解説します。
■ホワイトペーパーの基本的な表紙の構成要素
ホワイトペーパーの表紙を構成する必須要素は以下の3つです。
・タイトル
・企業ロゴ
・コピーライト表記
ここに表紙の見栄えを整えるイラストやデザイン、ユーザーに内容を伝える目次、そしてページ番号の3つの要素を加えて、一般的なホワイトペーパーの表紙は構成されています。
どのホワイトペーパーも構成要素は同じなので、他に差をつけるにはタイトルとデザインで工夫する必要があるのです。
■思わずダウンロードしたくなる表紙作り3つポイント
ダウンロードされやすいホワイトペーパーの表紙には、いくつか共通点があります。表紙作りで意識すべきポイントは、主に以下の3つです。
・文字の大きさでメリハリをつける
・ダウンロードする価値があると伝わるタイトルにする
・表紙と内容のイメージを合わせる
それぞれ詳しく解説します。
文字の大きさでメリハリをつける
表紙のなかでも重要なのがタイトルです。タイトルは文字の大きさでメリハリをつけると、グッとユーザーの注意を引きつけられます。
特にユーザーに見てほしい箇所の文字を大きく、重要度が低いものは文字を小さくするなど工夫しましょう。メインのタイトルは大きくして、サブタイトルは小さめで表記するのが一般的です。ターゲットに呼びかけるようなサブタイトルであれば、ただ小さくするのでなく吹き出しに入れるなどデザインを工夫してもよいでしょう。
ロゴやコピーライトも大切な要素ですが、表紙であえて目立たせる必要はありません。タイトルが目立つように、小さく表記しておきましょう。
ダウンロードする価値があると伝わるタイトルにする
どれだけ目立たせても、ユーザーにとって価値ある内容だと伝わるタイトルでなければ、ダウンロードには至りません。
タイトルでは特に「このホワイトペーパーを読めばどんな成果が得られるのか」を明確に打ち出しましょう。ダウンロード数増加、新規リード獲得、売上アップなど、ユーザーの頭に成功のイメージを浮かばせることが大切です。
そして信憑性を持たせるためには、より具体的な表現を盛り込むのが効果的です。「導入企業100社以上」のように、数字を入れると視覚的にもインパクトがあります。「中小企業のマーケティング担当者必見」のように、ターゲットに呼びかけるのもおすすめです。
表紙と内容のイメージを合わせる
表紙のデザインは、ホワイトペーパーの内容を視覚的に表現するよう心がけましょう。例えば、Web広告のクリエイティブに関するノウハウを伝えるホワイトペーパーなのに、白黒の文字だけの表紙では説得力に欠けるでしょう。
あるいは経営などの堅い内容のホワイトペーパーで、ポップなイラストが満載のデザインもミスマッチかもしれません。
ホワイトペーパーの表紙は、必ずしも凝ったデザインにする必要はありません。デザインが派手過ぎてタイトルが目立たないと逆効果になる可能性もあります。デザインはタイトルの補助的な要素と考え、統一感を大切にしましょう。
■がっかりされないホワイトペーパーを作るために意識するべきこと
立派な表紙が完成すれば、次に気になるのは中身のクオリティです。表紙で興味を持ってダウンロードしたユーザーも、内容が期待していたものと違うと、騙されたような気持ちになってかえって心象を悪くしてしまうでしょう。
ここではユーザーをがっかりさせないために、ホワイトペーパー作成のちょっとしたコツを紹介します。
表紙だけにこだわって中身に手を抜かない
デザイン性の高い表紙ができて満足してしまい、肝心のホワイトペーパーの内容が薄く、目新しい情報が何もないのは逆効果です。表紙でユーザーの期待が高まっていた分、失望も大きくなるでしょう。
ホワイトペーパーの本質は、ユーザーに有益な情報を届けることです。ユーザーは見栄えの良さよりも、自分にとって役立つ情報を提供してくれるホワイトペーパーを求めています。
つまり、力を入れるべきはホワイトペーパーの中身を練り上げることです。
表紙がよくできていれば、ひとまずダウンロード数は増加するでしょう。しかし、中身を読んだユーザーをがっかりさせてしまえば、その後の商談や契約にはつながりません。ダウンロード後もユーザーをファンとして囲い込むために、中身の手を抜かないようにしましょう。
専門用語はなるべく避ける
できるだけ専門用語を使わず、わかりやすい表現を心がけるのもポイントです。インターネットで配信するホワイトペーパーは、誰にダウンロードされるかわかりません。もしかすると、業界知識がほとんど無い若手担当者が読む可能性もあります。その際、理解できない用語が並んでいると、途中で読むことを諦めてしまうでしょう。
作り手は「このくらいは知っているだろう」と思いがちですが、ホワイトペーパーなど不特定多数の読み手を想定した資料の場合、そうした決めつけは要注意です。まったく業界未経験の読者でも内容が理解できるような、やさしい表現を意識しましょう。
わかりやすいレイアウトにする
ユーザーが内容を理解しやすくするためには、専門用語の多用の他にもレイアウトに気をつけなくてはなりません。
文章でびっしり埋め尽くされたページは読みにくく、せっかく有益な情報を記載していても、すんなりユーザーの頭に入ってこないでしょう。箇条書きや図表、イラストなども使用して、ある程度直感的にメッセージが伝わるように工夫が大切です。タイトルと同様、文字の大きさにメリハリをつけるのもよいでしょう。
また各ページのレイアウトを統一するなど、一貫したルールを設けるのも読みやすくするコツです。参考にいろいろな資料をチェックして、読みやすいと思ったレイアウトはどんどん自社のホワイトペーパーに取り入れましょう。
サービスや商品を押し売りしない
自社のサービスや商品を宣伝しすぎないのも重要なポイントです。ホワイトペーパーは営業資料ではありません。ユーザーは自分が知りたいと思った情報を得るためにダウンロードしています。
肝心の中身に期待していた情報が少ししかなく、延々とサービスや商品のアピールで埋め尽くされていると、不信感を抱いてしまうかもしれません。
ホワイトペーパーをダウンロードする時点でユーザーの高い購買意欲が見込める場合を除き、本文では自社のサービス・商品はあくまでも解決策の一例として紹介する程度にとどめておきましょう。
正確な情報を記載する
ホワイトペーパーに記載する情報は、正確でなくてはなりません。情報が溢れている現在では、引用元のはっきりしない不確かな情報に大きな価値はありません。特にビジネスに生かせる知識を求めているユーザーは、正確で新鮮な情報を求めています。
公的な報告書や大手企業の調査結果から引用するなど、ユーザーの信頼が得られる情報を厳選しましょう。また情報が古くなったときには、すでに配信しているホワイトペーパーも内容を更新するといった気配りが必要です。
■まとめ
今回はホワイトペーパーの表紙作りのコツと、それに合わせた中身のポイントを解説しました。ホワイトペーパーには新規リード獲得と顧客育成という2つの大きな役割があります。
ダウンロードされればリード情報が得られるので、目的のうち1つは達成したことになるでしょう。しかし、中身を読んだユーザーに失望されると顧客育成は叶わず、その後の商談や契約につなげることは難しくなります。
魅力的な表紙と有益な中身は一体のものと考え、最後まで手を抜かずにホワイトペーパーの作成に取り組みましょう。
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